AI翻訳で慣用句の意味が変わることはある?
Q / AI翻訳で慣用句の意味が変わることはある?
編集部の回答
Claudeの検証では、慣用句の直訳や意味の取りこぼしがありました。逆翻訳でも誤りが隠れる場合があります。他社の翻訳サービスと品質を比較した結果ではありません。
検証の条件は下記をご確認ください。Q&A編集日: 2026-10-02。読者投稿ではなく、編集部が検証記事をもとに回答しています。
編集部が試したのは Claude だけで、DeepL、ChatGPT、Gemini は試していない。翻訳サービスの優劣は書かない。
訳しにくい日本語12文を Claude で英訳し、その英文を日本語に戻して、要点が残るかを数えた。慣用句は直訳されるのか、制度名はどう訳されるのかを見た。
実行日は2026-10-01。モデルは claude-haiku-4-5-20251001 と claude-sonnet-5。ツール無し、Web検索無し。
12文の内訳は、慣用句4、敬語2、二重否定2、主語の省略1、オノマトペ1、制度名2。各文を英訳させ(24回)、英文だけを渡して日本語に逆翻訳させた(24回)。計48回。条件の書き添えはしていない。
次の日本語の文を英語に訳してください。
訳文だけを出力し、説明は書かないでください。
要点語は文ごとに2〜6個を決め、逆翻訳に残るかを機械判定した。
| 指標 | haiku | sonnet |
|---|---|---|
| 要点語が残った数 | 36/42 | 39/42 |
| 全要点が残った文 | 6/12 | 9/12 |
| 慣用句の直訳(機械判定) | 1/4 | 0/4 |
| 慣用句が同じ意味で自然な英語(人の判定) | 2/4 | 4/4 |
「猫の手も借りたいほど忙しい」を、haiku は直訳した。sonnet は意味で訳した。
haiku: The end of the fiscal year is so busy that we would even borrow a cat's paw.
sonnet: At the end of the fiscal year, we're so busy that we could use all the help we can get.
「耳が痛い」は haiku が「hard to listen to」と訳し、逆翻訳も「聞きづらい」になった。痛いところを突かれた、という意味が落ちた。sonnet は「hits close to home」。
「年収の壁」を含む文は、haiku の逆翻訳で「所得制限」になり、語が消えた。sonnet の逆翻訳には「年収の壁」が残った。
「行かないわけにはいかない」は、2モデルとも「no choice but to go」と訳した。「できなくはない」も2モデルとも意味を保った。
生ログ: EXP-22 の全記録
逆翻訳は同じモデルが行う。訳の誤りを、逆翻訳が補って見えなくすることがある。要点語は正規表現なので、「誘う」と「招待」のような言い換えを取りこぼす。12文は少ない。
契約書や医療の文書は、AIの訳をそのまま使わず、専門家に確認する。
DeepLの公式ページには、訳文の単語ごとに言い換えの候補を選べる「代案機能」の紹介がある(2026-10-01確認)。編集部はDeepLを試していないので、訳の質は比べていない。
条件を書き添えると訳が変わるかも、今回は未検証。
訳しにくい12文では、sonnet の逆翻訳で要点が全て残った文が9文、haiku は6文だった。haiku は慣用句を直訳した例があった。他のサービスとの比較は未検証。
出典
- DeepLの便利な機能 — https://www.deepl.com/ja/features — 確認日 2026/10/01